頭 鍛える

頭を鍛えるには、どうしたらいい?

頭を鍛えることは、受験生だけではなく、健全な毎日を送るうえで欠かせない要素です。体を鍛えることは、ウェイトトレーニングやスポーツ、格闘技などによって昔から行われてきました。しかし、頭を鍛えようという意識を持っている人は、どれだけいるでしょうか。

たしかに最近の風潮として、脳トレ・脳活ブームがあります。テレビの特集では、脳年齢を測る方法が公開されていたりします。

毎日5時間とか6時間、あるいはそれ以上、学習に励んでいる受験生や社会人のかたは、そのこと自体が頭を鍛えることになっているのは言うまでもありません。

ただし、さらに脳を活性化できる方法があるとしたら?実践しないともったいないですよね?知っているか知らないか。実践しているかしていないか。たったそれだけの違いで、ライバルに大きく差をつけ、模試のC、D、E判定をA、B判定にもっていけるのです。また偏差値の大幅な向上も見込めます。

頭を鍛えるといっても、脳のことをあまり知らない人は、どこを鍛錬すればいいのか、わからないですよね。多少、独学で脳科学を研究した私から言わせていただくと、受験生が鍛えるべき脳の部位は、まず前頭葉です。と同時に海馬右脳といったところでしょうか。もちろん、ほかの部位も大切ですが、とりあえずはこの3つを押さえておけば安心です。


頭を鍛える方法は、いろいろある

頭を鍛えるトレーニングには、じつにさまざまなやり方があります。
たとえば次のような方法です。

  • 音読をする
  • 読書をする
  • 簡単な計算をする
  • 腹式呼吸をする
  • クラシック音楽を聴く
  • 足を使った有酸素運動をする
  • 足裏や手のひらを刺激する
  • 会話をする

以上のことは、家にいながらにして「無料で」できる方法です。もし有料で行うとすれば、速読や速聴の講座を受けてみるという方法もあります。速読ではコンピューター画面を使ったトレーニングができます。速聴では2倍速や3倍速などの音声を聴くことで、左脳の側頭葉にあるウェルニッケ野が活性化します。

頭を鍛える方法として、もっともオススメなのは音読です。
文字を読みながら声にも出すことによって、3つの感覚器官が使われます。視覚、聴覚、体性感覚(のどやあご、顔の筋肉)です。

中学生や高校生が、たんにテキストを黙読しているときは、視覚だけしか使われません。そのため目だけは文字を追っているけれど、考えていることは別の事、といったことになりかねません。しかし耳から自分の声も入ってくると、しっかり勉強に集中していくことができます。記憶力が倍増すること請け合いです。

音読のすばらしい効果とは?

音読は、このように普段の勉強自体に取り入れる方法以外に、脳トレとして切り離して行う方法があります。つまり使う教材は、別に教科書である必要はないのです。たとえば自分が好きな趣味の本とか、アイドルが書いた本でもよいのです。活字でさえあれば・・・。

それらの本を声を出して音読します。音読のやり方としては、まずは準備運動として、ふつうの速度で発声します。慣れてきたらスピードを上げます。それ以上速くしたら、舌がからまってしまいそう...というところまでスピードアップします。

音読はゆっくり行うよりも、できるだけ速く行った方が、脳が活性化し、頭を鍛えることができます。
前頭葉のワーキングメモリが、どんどん入ってくる情報を処理しようとしてフル回転するので、前頭前野が活性化するのです。

音読することは単調な運動なので、脳内にセロトニンという神経伝達物質が分泌されます。これによって抑うつ的な気分が解消され、勉強のやる気が出ないなんてことで悩むことはなくなります。それどころか、前頭前野が勉強したい!と要求してくるようになります。音読をすることによって頭を鍛えれば、勉強がはかどることが実感できるでしょう。これこそが最高の学習方法です。

音読は言語を読み上げるわけですから、当然、左脳が活性化します。ウェルニッケ野やブローカ野、そして角回といった箇所はすべて左脳にありますが、それらが賦活するのです。と同時に右脳までをも活性化できるところが、音読のすばらしいところです。全脳活性化法といってよいでしょう。

「言語だから左脳だけが活性化するのでは?」とお思いですか?
しかし音読は「前頭葉すべて」を活性化します。前頭葉は左脳にも右脳にもあります。そのため音読によって、前頭葉の右側(=右脳)も活性化できるわけです。

前頭葉は計画を立てて、それを実行に移す脳の部位。
ということは高校受験や大学センター試験を控えている受験生や、地方・国家公務員試験や難関国家資格試験をめざしている社会人のかたにとって、絶対に鍛えるべき頭の部分ということになります。

とくに、駿台予備校や代々木ゼミナール、東進ハイスクール、河合塾などの予備校や進学塾の力を借りずに、独学で試験を突破しようと考えている人は、自分で計画しスケジュールを組み、学習方法を選択し、それらを実行に移していく能力が必要になります。これらは前頭葉の前部にある「前頭連合野」と、後部にある「運動野」が担当しています。音読によって、これらの部分を活性化できるのです。

読書は右脳のイメージ力を鍛える

頭を鍛えるには、音読を中心として、そのほかにもトレーニングしていくと、さらなる向上がみこめます。
たとえば読書。先ほどは音読を紹介しましたが、今度は黙読です。

音読しているときは、できるだけスピーディーに読むため、内容はおぼろげながらにしか入ってきません。そのため文章から内容をくみ取る訓練は、別に行う必要があります。それが黙読であり、ふつうの読書です。速読すれば、理解力がアップします。さきほどの音読トレーニングは脳を活性化するので、じつは速読の訓練にもなっています。そのため抵抗なく黙読も実践できるのではないでしょうか。

読書といっても学術的な本もあれば、内容の薄い本もある。かと思えば歴史の淘汰を経ても生き残ってきた古典もある。頭を鍛える方法としてお勧めしたいのは、長い間読み継がれてきた古典です。簡単にいうと文学書です。

学術的な本も悪くはないのですが、受験勉強で教科書やテキストばかり読んでいると、脳が疲れてしまいます。それらによって左脳は十分使っているので、文学書を読んで右脳を活性化させましょう。

世界的な大文学である、トルストイやビクトル・ユゴー、ロマン・ロランなどの長編小説がいいですね。
こういった文学書のすばらしいところは、文字から、自分の労力でイメージする必要があるということです。映画は映像を提供してくれますが、そのぶん、こちらの脳はお休みしてしまいます。これでは頭を鍛えることにはなりません。

文章から自分の力だけでイメージし、想像力を発揮して読んでいく。これが右脳を活性化させます。
いきなり、そういったことをするのは抵抗があるという人は、ビクトル・ユゴー作の「レ・ミゼラブル」がいいかもしれません。とても繊細なタッチの挿絵が、随所に盛り込まれているからです。これがイメージ化を助けてくれます。

この考えは、普段の勉強にも応用できます。受験参考書を選ぶときは、文字ばかりの本よりも、適度に図やイラストが盛り込まれているものを選ぶと、左脳のほかに右脳も使った学習方法が可能となります。

呼吸法によってリラックスする術をマスターしよう

リラックスするテクニックや能力は、受験生に必須の技能です。
なぜなら模試(模擬試験)や本番の試験では、過度の緊張を強いられる場合があるからです。もちろん平然と乗り切れる、ストレスに強いタイプの人いますが、たいていの人はかなり緊張するものです。

そうなると、持っている力の半分も出し切れないという事態に陥る可能性があります。こういったとき、自分を落ち着けて平常心を保てる方法を心得ていると、試験でうまくいきます。

リラックスすることは、普段からの習慣にすべきです。
試験日当日だけリラックスしようとしても、あまりうまくいきません。普段の学習のなかにリラックス法を取り入れ、「こうすれば落ち着ける」と確信のもてる方法を持っておくことです。それは人によってはストレッチやヨガだったり、アロマテラピー、マッサージだったりするでしょう。

呼吸法は、いつでもどこでもできるというメリットがあります。しかも誰にでも簡単にマスターできます。呼吸法なんて難しいと思う人は、深呼吸を繰り返すだけでもよいのです。

呼吸することによって、なぜリラックスできるのかというと、吐く息が副交感神経と関係しているため。
副交感神経はリラックスを担当しているため、気分が安らいでくるのです。このとき脳内にはセロトニンが分泌されています。

音読や黙読によって頭を鍛えることも重要ですが、それと同じくらいリラックス法も大切です。
自分が持っている力を100%発揮するためには、余計な力が入っていてはダメだからです。腹式呼吸法を実践することによって、過度な緊張感が、適度な緊張感に変わります。完全にリラックスしてしまうと、かえって眠気が出てくるので、ある程度の緊張感の維持は必要です。

そのほか頭を鍛える方法には、運動したりクラシック音楽を聴いたりすることも有効です。
要は感覚器官を通して脳に情報を送り込んでいけば、脳は活性化するということです。脳は使わないでいると退化していきますが、使えば使うほどに発達していく器官なのです。今日から、何らかの刺激を脳に送り込んでいきましょう!