暗記学習

効果的な暗記学習法を解説

学習方法においては、暗記学習は重要な位置をしめています。
勉強には理解学習や、過去問や模試といったアウトプットの実践練習もありますが、それらは記憶なしにはあり得ません。

暗記モノというと、英語の単語や歴史(日本史・世界史)の年号・人名などが、真っ先に思い浮かびます。つまり、無味乾燥なもの、とくに意味を持たないような事項を頭に詰め込む必要があるときに、暗記術といったものが必要になってきます。

暗記学習の方法とコツは以下の点になります。

  1. 記憶しやすい脳の状態で覚える
  2. 連想やイメージを利用する
  3. 反復する
  4. 思い出してみる

このどれが欠けても、効果的な暗記学習とはなりません。


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記憶しやすい脳の状態で覚える

脳が勉強モードではなく、気が散っていたり、悩み事やほかのことで占拠されていれば、前頭葉のにあるワーキングメモリの容量が少なくなり、記憶力が低下します。

そこで何かを記憶するさいには、まずは脳のコンディションを整えてやる必要があります。これには2種類の調整法があります。

  1. リラックスしてアルファ波を出す
  2. 海馬からシータ波を出す

リラックスしてアルファ(α)波が出ているときは、脳が最大限の力を発揮できるときです。これから何かを暗記しようとしているときに、緊張していたら、思ったように知識が入ってきません。リラックスする方法は、人それぞれ。軽い運動やストレッチがいいという人もいれば、アロマテラピーやクラシック音楽がいいという人もいるでしょう。深呼吸もいいかもしれません。そのようにして、まずはリラックスすることが暗記学習において効果的です。

そのほか、いきなり脳波をシータ波にしてしまう方法もあります。
シータ(θ)波とは、海馬が最大の記憶力を発揮できるときに出てくる脳波。海馬は記憶を担当している器官であり、ここがスタンバイOKの状態になっているシグナルがシータ波なのです。脳がシータ波の状態で記憶学習をすれば、面白いように、どんどん覚えていくことができます。

脳波をシータ波にするには、軽い運動をしたり居眠りをしたり、場所を移動してみたり、対象のものに興味をもってみることなどが有効です。最初にアルファ波を出すことが暗記学習に有効だと述べましたが、これはアルファ波からシータ波に移行しやすくなるからです。

いらいらしているときや勉強に乗り気でないときは、脳波がベータ(β)波となっています。
この状態で英単語や歴史の年号といった暗記物に取り組んでも、なかなか頭に入ってきません。そこで、まずはアルファ波にするわけです。ただしアルファ波には、眠くなってくるというデメリットもあるので、いきなりシータ波から入るほうがいいかもしれません。

連想やイメージを利用する

暗記学習においては、前述のように、まずは脳のコンディションを整え、脳波をシータ波にすることです。それができたら、つぎは暗記術や記憶法といわれるものを駆使することです。

市販の本にも暗記術を解説したものが、たくさんあります。語呂合わせを活用する方法が一般的ですね。そのほかトニー・ブザン氏が開発したマインドマップ、速読術、速聴術などもあります。

しかし暗記術は、そのような本を利用しなくても自宅で実践が可能です。
ポイントはできるだけイメージ化して、右脳の力を活用することです。また連想することも有効です。

人は言葉の情報よりも、映像などのイメージのほうが、とくに反復しなくても長期記憶になりやすいものです。それはイメージは、海馬を強烈に刺激し、LTP(長期増強)を促進するからです。LTPとは神経細胞間で電気信号が強く流れる状態が、長期にわたって持続する現象。ふつうは反復することによって初めてLTPが起こりますが、イメージすることによって、簡単にLTPを起こすことができるのです。

語呂合わせがうまくぴたっとはまると、その場で覚えてしまえるのは、そのような理由からです。
イメージを使った右脳学習法は、左脳とは違って無限に暗記していくことができます。無数にある英単語や、そのほかの語学の単語、連語、熟語などを暗記するには、イメージ化して右脳の力を借りるのが効率的です。

英単語だったら、接頭語や接尾語などに注目してみたり、シチュエーションごとにまとめて覚えるといいと思います。そのときにイメージがかかわっています。そのほか実際に発音してみて、その音韻から受けるイメージに注目することもおススメ。「なんとなくリズミカルだな」とか「なめらかな発音だな」といった”印象”もイメージです。また単語の意味に合わせて、身振り手振りを加えて覚えるようにすると、イメージを使った暗記学習ができます。bigだったら腕を大きく開いて、大げさなジェスチャーをするなどですね。そのとき声も大きく張り上げるわけです。

反復や想起も大切な要素

とはいっても、すべてがイメージ化や語呂合わせに変換できるわけではありません。
その場合は、何度もテキストや教科書を繰り返し読むことが大切になってきます。

同じ受験参考書などを何度も反復して読んでいると、「あのページの下段に書いてあったな」といった記憶ができるようになります。「あの写真の右隣に書いていった」といったような感じですね。これもじつは右脳を活用した暗記学習です。

はじめは左脳的に文章を繰り返し読む勉強から入ったとしても、何度も繰り返し読んでいるうちに、ページ全体を「写真のように」記憶してしまったわけです。

そのほか、複雑に見えることでも、ノートに単純化して、流れを分かりやすく書けばイメージ化ができます。矢印を使って流れをフローとして書けば、脳内で混乱していた知識がすっきりと整理されてきます。脳内での整理や抽象化も、右脳が関係しています。

このように最初は、雑多な知識を詰め込んでいきますが、やがて混乱してくるので、概要というか大きく俯瞰してみることによって、左脳から右脳へとバトンタッチできます。

最初から右脳から入ることも有効です。つまり概要理解から入り、全体を俯瞰して、徐々に詳細学習に入っていく。この方法なら、まずは右脳から入り、徐々に左脳学習に入っていくことになります。右脳学習はパズルにおけるボード、左脳学習は個々のピースといったところでしょうか。

なお暗記学習においては、かならず思い出すという作業が不可欠になります。脳科学では、これを想起とか再生と呼んでいます。いくら脳に記憶(記銘と保持)しても、それを引き出せなければ何の意味もありません。それこそ宝の持ち腐れというものです。

覚えたことを思い出せてこそ、暗記学習は完結します。なお中学や高校受験、大学センター試験、さまざまな資格試験においては、筆記試験が課されます。ですから口で暗唱できるだけではなく、文字としてもアウトプットできるように訓練することが不可欠になります。つまり一度覚えたことは、過去問や模試によって、どんどんアウトプットしていく必要があるわけですね。



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